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2階に異動になって4回目の夜勤が終了しました。 身も心も泥のように疲れています・・・。

巡りあわせが悪いのか? 私が変なオーラを発しているのか? 3階の時からそうでしたけど、私が夜勤をやる夜は必ずといっていいほど、 「要注意人物」 たちが蠢(うごめ)くのです。

2階の 「メインキャラクター」 は約3人。 そのうちの一人である、90歳を超越したお婆ちゃんが半端じゃなく強い。 とにかく個性が強烈!!

3階に勤務していたときは、 「熊本弁のかわいいお婆ちゃんだな〜」 なんて軽く思ってましたけど、いざ2階に来て、利用者様と深く接してみると、皆様の熱さが実感として判ります。

徘徊癖があることは以前から知っていましたし、3階には以前紹介した 「Aさん」 というキャラがいましたから、そんなに憂慮はしていなかったのです。

しかしこの人、仮に 「Mさん」 としておきましょうか、寝ないだけ、歩き回るだけではなかったのです。

喋るんですよ、延々と・・・。 強烈な方言のため、言葉の4分の3以上何を言っているのか判らない上に、独特の声。 それに無限とも言えるほどの言葉の繰り返し。

この人が寝るか寝ないかで、その日の夜勤の疲労度が全然違ってきます。

そして昨晩ですが、21時過ぎまで絶好調に語った後、トイレにて用を済まされ、満足したのか? ソファーに座ってゆらりくらり。 チャンスとばかりにお部屋に誘導してベッド臥床いたしました。 (徘徊癖があり転倒の危険がある方は、赤外線式センサーか離床式センサーを設置しており、Mさんの場合は離床式を設置していました。)

ここで30分以内に起き上がらなければ、熟睡モードに突入する確立が高く、ラッキーなことに40分以上経っても起き上がる気配なし。 22時の巡回の時もベッド上にていびきをかいて夢の中・・・。

23時を過ぎても、起き上がったら反応するセンサーがまったく反応しない。 「今日はついている!」 夜勤者3人でその日の幸運を喜び合っていたとき、Mさんの部屋からナースコールが発生。 一瞬ドキッとしましたが、同部屋の別の人だと判りホッとしつつその部屋に行きました。

寝ぼけてナースコールのボタンを押しただけだと判り、ケアプールに戻ろうとしたとき、奥のMさんの部屋からセンサーの断線を知らせる警報音が鳴っているではないですか!

恐る恐るカーテンを開けて見ると、頭から血を流し、床が 「血の池」 状態になっている中に左の顔を血で濡らしながら、目を明けたままで横たわっているMさんを発見しました。

<↓ 長くなりましたので、続きはコチラを ↓>
「これは夢じゃないのか?」 そう思いましたね。

まったく想定していなかった現実が、何の前触れもなく突然目の前に現れる・・・。 正直言って、 「死んでいる!?」 そう思ってしまい、背筋が凍る思いというものを初めて経験しました。 絶叫しなかったのは、単に声にならないぐらい驚いたからでしょう。

茫然自失状態はたぶん2〜3秒ぐらいだったと思います。

救急救命の講義で習ったことを思い出しながら、声をかけてみる、反応あり。 「あ〜、生きている。」 でも目は虚(うつ)ろ。 顔面も蒼白。

仲間に来てもらい、頭を動かさないようにしてベッドに戻し、ベッドごとケアプールの前に移動。 血圧、脈拍、体温を測定するといつもとは全然違う数値を記録し、楽観できない状態であることを教えています。 その夜の担当看護師に電話にて指示を仰ぐも要領を得ず。 相談員に電話してもつながらない!!

やむを得ず、独自の判断で救急車を要請することにしました。 夜警の職員に救急車が来るから門を開けてもらうよう要請し、待つこと5分、心肺蘇生の講義で来園した隊員さんが現れ、手短に今までの経緯を報告しつつ、別の隊員が受け入れ先の病院を探索しています。

某大学病院に搬送が決まり、2階の夜勤者3名のうちの1名が付き添うことになりました。

本来なら、第一発見者の私が行けばいいのでしょうが、事故報告や家族への第一報などを行わなければならず、別のワーカーが救急車に乗って夜の病院へ・・・。

気の動転もいつしか収まり、ふと時計を見るとすでに0時30分。 一人目の休憩時間が始まっていましたが、とてもそれどころではありません。 他の徘徊癖のある利用者が入り込んでは大変なので、とりあえず血で汚れたMさんの居室を清掃することにしました。

そこで改めてセンサーの状態を確認してみると、ナースコール本体とセンサーを結ぶ線のコネクターが器用に外されているのが判りました。 どうやら、寝た状態でコネクターを外した後に起き上がり、立ち上がって2〜3歩で転倒し、運悪くタンスの角に頭をぶつけて出血し、そのまま這って力尽きたものと思われます。

・利用者様の手の届く位置にセンサーのスイッチを設置した。
・角ばって硬い材質のものが居室にある。
・センサーがエラー音を発してもケアプールでそれを検知できない。
 
反省する点はいくつも上げられます。 一般家庭ではなんでもない設備でも、老人ホームでは凶器になるものがこんなにも多いんだと改めて実感しました。

そんなこんなで1時を30分ぐらい過ぎたころ、病院に付き添ったワーカーから連絡があり、頭部CTを撮ったところ脳に異常はなく、意識、バイタルともに正常に戻ったのでこれから帰るとのこと。 ホッとしながらも、今晩くらいは病院に泊まってほしかったと本音がポロリ。

でも、もしも万が一のことがあれば、第一発見者である私が警察の事情聴取を受けていたのは間違いないだろうし、場合によっては 「容疑者」 になっていたかもしれないと思うと、別の意味でゾッとしました。

もしもあのとき、同室のあの利用者様が寝ぼけてナースコールを押さなければ、0時の巡回まで放置していたわけで、そうだとしたら容態はもっと悪化していたでしょうから、そういう意味では 「運がいい」 のかも知れませんね。

そんなことを同僚と話しているうちに、付き添っていたワーカーがMさんと共に帰着。 時に2時10分。 すでに最初のワーカーの休憩時間が終了し、二人目が休憩中、そして3人目が休憩に入ろうかという時間ですが、いまさら 「休ませてくれ」 とはいえない状況。 と言うよりも、神経が昂ぶっていて仮眠なんて取れる状況じゃありません。

よって、介護の仕事に就いてから初めて、夜勤中に仮眠を取りませんでした。

でもね、5時くらいから後悔が・・・。 考えてみれば、私はすでに40代。 他の二人はまだまだ若い。 体力には自信があったはずでしたけど、空が白くなってきたころから肩や足元がなんとなく重い。 意地を張らずに甘えればよかったかな? そう思い始めると、後の5時間は本当に長く感じます。

それでも、早番が出勤してきて朝食が始まり、食事の介助を終えて後片付けを済ませるまでを、何とかこなすことができました。

9時30分以降は、それぞれの担当の居室のシーツ交換や清掃、入浴のための衣類を何セットか用意するのですが、正直、そこまでの気力が無い! 勤務終了の10時まで、書類整理などでお茶を濁しながら、10時と共に事務所に入ってタイムカードをガチャン。

 家に着いて風呂に入り、ブランチをビールと共に摂りながらテレビを見る・・・。 あ〜、ホント幸せ。

でもね、思い返せば本当に凄惨な光景だったと思います。 気の弱い人だったら失神してもおかしくなかったのでは?

それにしても当のMさん、帰ってきた直後はおとなしかったものの、朝食ぐらいからエンジン全開になっちゃって、頭から大量の出血があったなんて、頭に巻かれた包帯がなければ判らないくらい元気でした。

「頭痛いですか?」 とお聞きしたところ、 「よく判らんね〜」 とのこと。

いつまでもお元気で。 でも怪我だけはしないでください、本当に。


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2008.04.20 Sun l 夜勤 l COM(0) TB(0) l top ▲

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